――崩壊――






身にまとうものすべてを剥ぎ取られた身体。床に這わされ、尻だけを高く掲げさせられた体勢。頭 を押さえこむ大きな掌。ベジータの身に起こっていることすべてが、彼の並大抵ではない矜持に 屈辱という傷をつける。どうしても上司の強制を全力で振り払えない己の無力さに、ベジータは小 さく喉を引きつらせた。
「嫌だ!!離せ、バーダック!」
「嫌だぁ?てめぇはいつから俺に逆らえるくらい偉くなりやがったんだ?」
明らかな罵倒に楯突く余裕もなかった。男が何をしようとしているのかを察することはできないが、 それでも今までとらされたことのない体勢とその強引さに、あまり芳しくない事態が訪れるのだろう ことだけは理解できる。






脅迫されているどころか、むしろ嬉々としてこの男のもとへ通う自分にそもそも拒否権など発生しな いのかもしれないが、それでも不本意な性交をするつもりなどさらさら無いのだ。
奥歯を噛みしめて 変わらぬ意志を再確認したベジータは、しかし背中にのしかかったバーダックの手に男根を弄られ、 嬌声をあげながら呆気なく抵抗する術を手放した。
鈴口を親指の腹につぶされて喉が鳴る。だらだらとこぼれ続けている精液が、わずかな不快感と共に爽快 感をもたらす。制御を失った身体はただビクビクと震えるばかりで、ベジータはひたすらに口内から 漏れる嬌声を抑えなければならなかった。
「初めから大人しくしてろよ。どうせ最後には喘いでるじゃねぇか。」
「んやぁ!・・・・っく・・・・うぅ。」
「ま、こんなもんだろ。お前は初めてだから200で十分だな。」
どこか遠くで響いている低い声をぼんやりと聞いていたベジータは、突然秘所に押し当てられた硬く 冷たい感触に目を見開いた。思わず逃げをうちかけた腰をがっしりと掴まれ、さしたる抵抗もできぬ まま体内に生暖かい液体の侵入を許してしまう。得体の知れないものが腸壁を流れていくおぞまし さに、ベジータは一際大きく身体を震わせた。
「ァッ・・・な、んのつも、り・・・・ですか?」
「慌てるなって。俺がお前に快感以外のもんを与えたことなんかねぇだろ?」
「さいて、ぃだな・・・・ッ。」
「褒めるなって。俺はシャイなんだ。」
再び上司を罵倒しかけた唇から漏れたのは、しかし焦りを含んだ高い嬌声だけだった。突然始まっ た腸の蠕動とともに、抑えようのない便意が身体中を這いまわる。
思わず力を緩めてしまった秘所 から先程の液体がゆっくりと伝い漏れる。途端に全身を強張らせ、絨毯の長い毛を握りしめるベジ ータに、込み上げる愉悦に唇を歪めたバーダックがねっとりと視線を絡めた。
「そのままあと8分だな。せいぜい我慢しろよ。」
その言葉が無くとも、バーダックの前で排泄するつもりなどベジータには毛頭なかった。それでもグ ルグルとはしたない音をたてながら動く腸が、ひっきりなしに今まで感じたこともないような強烈な 排泄感をもたらし、じわじわとベジータを苛む。止まる兆しすら見えない人為的な生理現象に、ベジータの顎か ら玉のような汗がボタボタとシーツに沈んでいった。






「あと2分だぜ。お前結構やるじゃねぇか。」
「んんぅ・・・・ハッ、トイレ・・いか、せ」
「おいおい、トイレまで素っ裸で行くつもりか?ここでやれよ、ほら。」
「そん、な・・・・・・ヒッ。」
目前に置かれたシャワー室の洗面器に、必死に唇を噛みしめるベジータの顔がさらに蒼ざめる。 緩やかに首を振って拒絶を示しかけた彼の行動は、しかしまたもや男の手に遮られたのだった。
太 い指が後孔の周囲をゆるゆるとなぞっていく。わずかな四肢の揺れにさえビクビクと震えるほど敏感 に反応してしまう今のベジータにとって、他愛ない筈の愛撫は拷問にも等しい苦しみだった。
総毛立った身体を流れた大量の汗が、絨毯に染みを作る。閉じることさえ忘れた口から唾液が伝 う。涙と汗で滲んだ視界は、はっきりとした象を映すことなどとうに諦めており、現実感の喪失にわず かばかりの手助けをした。
腹痛が、便意が不快感が、何もかもが圧倒的な容量で襲いかかってくる。 それでもベジータは、バーダックにもたらされた生理現象に屈する訳にはいかなかった。
「残り20秒だ。よく頑張ったじゃねぇか、褒めてやるぜ。」
「んん・・・・っく、や・・・だ、いや・・だっ。」
「いい加減楽になれって。ほら、お前はいい子だろ?」
「やっ・・・・・・・・ツ!」
低い声がぼんやりと聞こえたかと思うと、赤子のように背後から膝を抱えられる。下腹部を軽く押さ れ、声にならない悲鳴をあげる。力をこめた筈の括約筋には、もはや何の抑止力もなかった。






ブチュブチュと不愉快な音をたてながら、わずかに緩くなった便が勢いよく飛び出していく。鼻を突 くひどい悪臭。太腿や尻に飛び散った生暖かい感触。腹を撫で続けている大きな掌。
ベジータの 身に降りかかっているすべてが、絶望という闇に彼を突き落とす。涙を流すことにさえ疲れた瞳は 見開かれたまま、焦点を定めることもなくうっそりと濁っていた。
「なんだよ、てめぇ嫌とか言いながら結局感じてんじゃねぇか。」
「・・・・・・・・。」
闇に突き落とされたベジータのペニスは、しかしあまりの出来事に力を失うどころか、白濁した液体を流し ながら嬉々として震えていた。バーダックの掌が触れる度にグチュグチュと湿った音が控えめに響 く。
わずかに遅れて現状を理解したベジータは、自身の世界が崩れていく音を聞きながら、それで もまたこの男と身体をつなげるのであろう自分に、諦めとも自嘲ともつかない曖昧な微笑を浮かべたのだった。

ついにやってしまいました、スカネタ、しかも浣腸ネタです;;大好きなんですが、 DBではあまりお見かけしないので書くのを我慢しておりました。意外と好評を いただけてほっとしております。こっそり、以前浣腸ネタに一票を投じて下さった 某様に捧げます。