じりじりと照りつける太陽に焦がされたアスファルトが熱を反射し、 気温を上げていく様は、灼熱地獄もかくやと思われるほど残酷であった。 一人の男にとっては、だが。 「なぁなぁベジータぁ。オラおめぇがすっげぇ欲しい。」 「・・・・・暑い、帰れ。」 「おめぇは寝てるだけでいいからさ、な?」 「遠慮する・・・貴様がいるだけで室温が上がるんだ。帰れ。」 だらしなくソファに横たわったまましっしっと片手を振るベジータに、 恨みがましい視線を送ったところで何の効果も無い。 新たな作戦を練るためしばし休戦状態に入った悟空は、威厳を微塵も 感じさせない変わり果てたベジータの姿にちぇ、と不満げな声を漏らした。 温暖化のせいで毎年記録を更新していく西の都の最高気温に 辟易するのは、サイヤ人の王子とて地球人と変わりはない。 特にベジータは慣れ親しんだ母星との気温・湿度の差が激しく、 毎夏いわゆる夏バテに一週間ほど苦しんでいた。 無論世界に名だたるカプセルコーポに空調設備が無い訳ではない。 それどころか常に人間にとって最も心地いい温度に保たれてすらいる。 しかしそれは地球人にとってであり、更にリモコンがブルマの統治下にあることを 鑑みれば、ベジータには超然という名の諦めという選択肢しか残ってはいなかったのだ。 「王子のくせに情けねぇの。」 「俺は繊細なんだ。」 「・・・あ!いいこと思いついたっ。」 そう言ってすべての部屋に設置されている大きな浴室に駆けこむ悟空を、いつものように 勝手に入るなと叱責することもなく、ベジータはただ静かにじっと見つめていた。 「何をするつもりだ?」 「まぁ見てろって。」 わざわざ台所の冷凍庫から大量の氷を持ち出してきた悟空の姿に興味を 引かれてしまったのか、軽く頭を振って重い腰を上げたベジータの前で、 突然悟空が着ているものを脱ぎ始めた。乱暴に放り投げられていく見慣れた道着に ベジータの身が総毛立つ。しかし蒼ざめたベジータを顧みることもせず、 文字通り丸裸になった悟空はプカプカと幾つもの氷が浮き沈みを繰り返す、 何とも冷涼な湯船へと飛びこんでいった。 「おめぇも入ってみろよ!冷やっこくてすっげぇ気持ちいいぞ。」 「誰が貴様なんかと風呂に入るか。」 「えぇ〜。すっげぇ気持ちいいのにもったいねぇことすんだなぁ。」 「・・・・・・・・。」 確かに彼の考案した風呂であれば、身体にこもる熱もまとわりつく汗も すべてさっぱりと落としてくれるだろう。しかし白昼堂々男、それも孫悟空と 入浴するなどという狂態を演じることを、ベジータのプライドや経験が 許す筈もなかったのだ。 それでも後から後から滲み出てくる汗は、得意げに嫌な感触を与えてくる。 もしかすると独特の臭いを放っているのかもしれない。その上開け放たれた 浴室からは、時折涼しげな心地いい風が身体を掠めていく。 「・・・・・・・・・・約束できるか?」 「んー?」 「スーパーサイヤ人にはなるな。変なことはするな。」 「約束するから早く入ってこいって。」 「絶対だぞ、絶対!もし破りやがったら殺すからな!!」 「分かったって。」 背中を見せてゆっくりと湯船につかる。爪先から背骨へと抜けていく冷感に ぶるっと大きく身体を震わせたベジータは、身の内にくすぶっていた熱気が 静まっていくのを感じ、ほっと穏やかな溜め息を吐いた。 しかし次の瞬間、後方から伸びてきた腕が電光石火の勢いで ベジータの身体を捕らえ、開いた脚の間に鎮座させられたことで、 白昼の浴室は瞬く間に危険地帯へと変わった。 どうにか腕の中から 抜け出そうと男の腹に肘打ちを喰らわせても、暑さに参り基礎トレーニングしか していなかったベジータと、日夜動きまわっている悟空の間には 決定的な差が出てしまったらしく、一向に利いている気配が見られない。 この局面からの脱出は、どう贔屓目に見てもできそうになかった。 「変なことはしないんだろうが!!」 「変じゃねぇさ、ただ抱きしめてるだけじゃねぇか。」 「・・・・・・・。」 「何だ。おめぇもっとすげぇことしてほしかったのかぁ。」 「黙れバカロッ・・・・ぁ・・・。」 ひんやりとした物体がゆっくりと背骨を伝って降りていく。角ばった氷の表面が 体温でじわじわと溶けていく感触に思わず小さな声をあげてしまったベジータは、 水中でわずかにその大きさを増した胸の突起を摘まれ、大袈裟なほど身をよじった。 「ここ、もう尖ってる・・・水風呂に入ってるからか?」 「・・・ん、やっ・・だ・・・・カカロ、ット!」 「嫌じゃねぇだろ?ここもここも、すげぇカワイイ色して勃ってんぞ。」 「くっ・・・や、だぁ・・はな、せっ。」 乳首はすっかり立ち上がり、陰茎も穏やかに変化し始めているというのに、 頭を振ってどうにか腕の中から抜け出そうともがくベジータを引き寄せ、 ぴったりと身体を触れあわせる。反り返った悟空の中芯を腰に感じピクリと一度 震えたベジータは、もう抵抗することなく大人しく悟空に包まれていた。 口腔をもてあそぶ生暖かい悟空の舌にうっとりと自らのそれを絡めていた ベジータは、ふと自分たちが唇を合わせることすらご無沙汰であったことを 思い出し、わずかに口角を上げた。もしかするとコイツなりに我慢していたのかも しれないなどと、昔の自分では思いつきもしないであろうことを無意識に 考えていた今の自分が可笑しくて仕様がない。 俺様も随分と甘くなったもんだと 口中で呟き、湧き上がってきた笑いを噛みつぶしたベジータの姿が、 しかし悟空には不愉快だったようだ。突如中断された口づけに瞼を上げると、 珍しく眉間に皺を寄せる男の顔が見られた。 「・・・他のことなんか考えんなよ。」 「気にするな、俺様は今機嫌が良いんだ。・・・・しなくてもいいのか、続き。」 「・・・・・ッ。」 ぺろっと男の唇を舐めてやると、険しい表情を保つ悟空のぬめった舌が 挿し入れられ、すぐにささくれた指が刺激を待ちわびる秘所を暴いた。 男の性急な行為に内心でほくそ笑む。欲望に任せるだけの動物めいた 性交は好かないベジータも、求められることは嫌いではないのだ。 優越感をもたらす満たされた征服欲に、一目では分からぬほど小さな笑みを 浮かべながら悟空の上顎をくすぐるベジータの身体が、奥深くに埋められた 温かな指に翻弄されぴくぴくと跳ねる。優位に立とうと互いに必死で行動を 起こすときの、戦闘時にも似た焦りや緊張感も嫌いではなかった。 「きょう、は・・・んぁっ・・じらし、たり・・・・しないの、か?」 「おめぇが・・・・ふ、いろっぺぇ、から・・・さ。」 深まっていく口づけの合間に囁く甘い言葉で互いの真意を探りあいながら、 相手を窮地へと追いこむ。他のことを考える余裕など捨て去ってしまうほど、 この行為に、己に溺れろと叫ぶ身の内にたぎる独占欲をひた隠し、 ただ穏やかな言葉を交わす。湧き上がる歓喜にビクッと震えた 二人の身体が、水面に大きな波紋を描いた。 「・・ひあぁ!つめた・・ッ、やだ・・・カカロ、はぁんっ。」 突然冷やかな感触を秘所に感じたかと思うと、既にその殆どが水に溶けた 不恰好な氷を火照る後孔に押しこめられた。大分冷水に慣れたとはいえ、 未だ収まらぬ熱を持て余すベジータの体内に無理矢理もたらされたそれは、 ゆっくりと水に変わりながら鈍い痛みを襞へと与えている。収縮した秘所に 挟まれ液化した氷が、ぬめる腸液を伴って襞を伝った。 「・・・ぁ・・・・っ。」 「いくつくれぇ入んだろうな。」 面白がった悟空が次々に氷を体内に埋めていく度に、ベジータは 拒む言葉を口走りながら大袈裟なほど全身を震わせていた。 「へ〜、五個でも楽勝なんかぁ。」 「やぁっ・・カカロ・・・ット!」 「やだったっておめぇ勃ってんじゃねぇか。」 一向に解放されない欲望のせいで火照る身体を反転させ、飄々と言葉を 紡ぐ悟空の首筋に腕を廻す。ベジータの突然の行動に驚く訳でもなく、 ただじっとしている男の耳元へ熱のこもった息を吹きかける。生み出されたまま 発散される兆しすら見られない熱気を解放する唯一の手段を、甘い声音に乗せ こいねがう。朦朧と薄れていくベジータの意識には、雑念が過ぎる隙間すら ありはしなかった。 「こおりっ・・・より、きさま、が・・・・。」 「うん、オラもおめぇが欲しくてたまんねぇ。・・・入れっぞ?」 「・・ぁ、はやくっ。」 悟空の太い首に掛けた腕に力を込め、挿入を今か今かと待ちわびる。 熱い期待にごくりと喉を鳴らしたベジータの陰茎から、静かに先走りの 液体が零れ落ちていった。 「ひっ、あ、ああぁぁぁ!」 「くっ・・・・。」 重力に従って下方に集まっていた氷が肉棒に押され、ぶつかりあいながら 一気に駆け上っていく。硬く冷ややかなそれに襞を擦られ、ベジータは 早くも吐精を迎えていた。 同じように射精を促す強烈な締めつけに耐えた悟空が、 まだ息も整えていないベジータの柳腰を掴み、男根を叩きつける。 技巧や駆け引きなどという余計なものはすべて取り払ってしまい、 相手に寄せる想いと欲望だけを残してともに頂点を目指す。 心の底から湧き上がってくる満足感に、悟空はわずかに口角を上げた。 「ベジータ、ベジ・・タっ・・・・好きだ・・愛してるっ。」 「んあぁっ・・・ハ、ァ・・おれ、もっ。」 ガチャガチャと乱雑な音をたてながらベジータの直腸や悟空のペニスの 先端を刺激していた氷も熱に負け、今ではジクジクと疼くような痛みばかりを 与えている。ベジータの両脚を浴槽の縁に掛けさせ、染み出た精液と混ざって 白濁した冷水を秘所から押し出すように、強く腰を突きたてる。 氷の粒が内壁に、鈴口に当たる度に、二人の意識が甘く弾けた。 「カカロッ・・・ト、あぁっ・・も、いくっ・・・で、ちゃうっ。」 「オラも・・・・ッ、出そう、だ。」 「んんっ、ああぁぁあ・・・っ!」 騒がしかった浴室には、今では二人分の荒い息遣いばかりが響いている。 ゆっくりとベジータの身体を浮かせ、後孔に埋めた陰茎を抜き出した悟空は、 精液に染められわずかに濁ったぬるい水をぼんやりと眺めていた。 ふと胸に重みを感じ首を動かすと、未だ肩で息をしているベジータが じっとこちらを睨みつけていた。その潤んだ黒瞳に再びうごめきだした 欲望を慌てて静める。久しぶりの情交はベジータにはやはり少しきつかったらしく、 眉間に皺を寄せる顔は赤みを帯びていたのだ。 「ちょっとは涼しくなったろ?」 「少しはな。・・・・だがもう・・・っくしゅ!」 「げ。」 ベジータが風邪にかかった経緯と夜の営みを考慮に入れ、 これ以上彼の風邪が進行してしまうと死活問題に陥ると判断した悟空は、 未だ目の前でくしゃみを放ち続けるベジータを小脇に抱え、一目散に 冷えた浴室から逃げ出したのだった。 |
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これが暑中お見舞いなんです。こんなのがうちの暑中お見舞いなんです。
あまりエロくはありませんが、これが暑ちゅ(略) |