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彼女が中華に着替えたら 1

白雀 ◆T2r0Kg7rmQ氏

「たのもーっ」
 いかにも元気盛りの少年といった感じの快活な声に、風(ファン)は薪割りをしていた手を止め声をしたほうを振り返る。
 山奥にある粗末な家の裏手から、家の横を周り、滑りの悪い粗末な戸だけが構えている玄関へ。
 そこにはもう何度目になるのだろう、彼に挑戦しに来ている若き拳法家、蓮(レン)が威風堂々とした面持ちで立っていた。


 彼女が中華に着替えたら


「よぉ」
「あっ、イ尓好(ニーハオ)ファン〜」
 家の中からではなく、裏手からファンが現れたのを認めたレンが嬉しそうに手を振る。凛とした気構えながら、こういう仕草にはまだ幼さが残っている。 

 レンはいつものように、父親のお下がりの古めかしい武道着を着こなしている。厳しい鍛錬によってあちこちがほつれているその道着を見に纏うレンは、小さいながらも立派な拳法家に見える。
 短く整えられた髪と大きめの瞳は、まだレンが幼さが抜けきらない年頃であることを感じさせる。
 顔立ちといい服装といい、成長途中の活発な少年という印象を受けがちだが、レンはれっきとした少女である。
 しかし父親の跡を継ぐために父の道場で師範代を勤める彼女は、父親との約束のために拳法家である時は少女の姿を捨て、少年として拳を振るうことになっていた。

 さてこの二人、単なる友達でも親戚でもなく、実は拳のライバルである。(とはいってもレンが一方的にファンを目標にしているだけだが)
 最初にファンに負けて以来、レンは修行して強くなった手ごたえを感じては山の中に住んでいるファンの元へ挑戦しに訪れ、そのたびにコテンパンに負けてはまた意地になって修行する、というのを繰り返していた。 
 しかも最初の勝負の後、恋といえるのかよく分からない微妙な感情を初めて抱いたファンに、負けたら次頑張るために抱いてもらう、という約束をしたために、今ではレンの来訪は挑戦であり逢引であるようなものとなっていた。
 ちなみにこれまでのところ六戦してファンの六勝零敗。レン、拳に色恋にまだまだ修行中の身であった。


「裏で何してたの?」
「ん? ああ、薪割ってた。今度町で市(いち)が立つから、それまでに売る分集めておかないとな」
「ごめんね、邪魔しちゃった?」
 初めて出会ったときはまるで親の敵であるかのようにファンに突っかかっていたレンだったが、元々は素直な性格の彼女。ちょっと申し訳なさげに上目遣いでファンを見る。
 幼い顔での上目遣いは、たとえレンが少女だろうが少年だろうが関係なく、見る者を一撃で萌え倒しそうな破壊力があった。
「いや、気にすんな。どうせもうすぐ終わるとこだったからな」

 それで、今度はどれだけ強くなったんだ、と問いながらファンは自宅の木製の戸を開く。設計がややいい加減だったのか、中心がゆがんでいて開くのに力を要する扉はごりごりという妙な音を立ててようやく開いた。
「ふっふっふっ。前までのボクと一緒にしちゃ駄目だよ。あれから父様にもっと鍛えてもらったし、今回は秘密兵器だってあるんだから」
「秘密兵器? ……それのことか?」
 初めて聞く単語に、ファンはレンが大事そうに持っている手元の荷物を指差す。
 いつもなら手ぶらで挑戦しに来ているレンが持っているには珍しい、布に包まれた何か大き目のものだった。丁寧に包まれていて中は見えない。
「うん。それでね、今回はちょっと手合わせの前に時間欲しいんだ。着替えるから」
「着替える? まあ、構わねぇけど……衣服なのかそれ」
「そうだよ。あ、じゃあちょっと家の中で着替えてくるね。ボクがいいって言うまで入ってきたらダメだよっ!」
 釘を刺すように一睨みして、軽快な足取りで粗末な造りの家の中へと入っていくレン。玄関を越えたところで戸を閉めようとしたが、閉め方のコツがまだ分からないのかしばらくその閉まりにくい戸に悪戦苦闘していた。
 やがて閉めるのを諦め、「覗かないでねっ」と一言注意してから家の中へと消えた。
(入るなって……いちおう、俺の家なんだけどな……ここ) 
 遮るもの無く、ただ風任せに自由に空を漂う雲を見上げながら、ちょっとだけ悲しそうに呟くファンであった。

 やがて家の奥からパタパタと跳ねるような足音が聞こえてくる。着替え終わったか、と思った瞬間にレンが開けっ放しの戸の向こうから姿を現した。
 しかし、さっきまで男物の古びた道着を着ていた少女の姿は、まるでこのボロい戸の向こうが不思議な国でしたとでも言わんばかりに大きく変わっていた。
 艶のある真紅の布地に、龍をあしらった刺繍。おまけに腰から下、生足が大胆に見える側部の切れ込み……その服を、人はこう呼ぶ。
「ウホッ、チャイナ服!?」
 どこの国の人間だお前は。


〜チャイナ服〜
 拳法家たちが凌ぎを削り合っていた当時の中国では、真剣勝負である「血合い」と呼ばれる決闘は日常茶飯事であった。
 しかしその決闘の度に動着には決闘相手の返り血がかかって使い物にならなくなり、当時はまだ貴重な布で作られていた動着はいつも使い捨てだった。
 そこで、血で汚れても気にすることなく使えるようにと、最初から布地を赤く染めた服が産まれた。
 これが節約を心がける拳法家たちの間で空前の人気を呼び、さらに赤色により着る者の闘争心も刺激してくれるこの「血合那(ちあいな)服」は、当時は男女問わず決闘の際に着られていたという。
 なお、足を露出する大胆な切れ込みであるスリットとは、拳法家版巌流島の戦いとして有名な「州璃島(すりとう)の戦い」において、
 河白狼(ホウパイラン)が動きやすさを重視してあらかじめ血合那服に切れ込みを入れてきたことがそもそもの由来であるのは有名な逸話である。

 民明書房刊〜中華服文化論〜より。





「……どうしたんだその服」
「えへへ、父様からの贈り物。昨日はボクの誕生日だったんだよ」
 見せつけるようにくるくる回りながらレンが答える。
「へえ? よくそんなお前に似合わな……じゃなかった、女には拳法教えないっつーオッサンがよくそんなもんくれたな」
 思わず本音が出そうになったが、睨むようなレンの視線を察して慌てて言い直すファン。あと一歩遅れていたらレンの蹴りが鳩尾に入っていたところだろう。
 それはともかく、元々レンが男装するきっかけは、そもそも父親が女の弟子は取らないことにあった。
 それを知るだけに娘に女物の服を贈ったことを意外に思うのは無理なからぬことである。
 似合わない、とか言われかけてやや面白くなさそうな顔をしたレンだったが、とりあえず堪えて笑顔に戻る。
 なんだかんだで彼女自身、チャイナ服着てもぜんぜん色気が出ない自分の身体をいちおう気にしてはいるのである。主にぜんぜん膨らまない胸とか、あと伸びない身長とか。
「うん。父様が、『お前もそろそろ年頃なんだから、たまには女であることを思い出すのもいいだろう』って」
 それでも父からの贈り物をもらったことがよほど嬉しかったのか、えへへー、と弛みきった顔でコマのように回るレン。チャイナ服の下半身がひらひらと揺れる。
「で、お前まさかそのカッコでやる気か?」
 ぴた、と止まるレン。
「うん。せっかく父様が贈ってくれたんだ。だから一度この服で手合わせしてみたかったんだよ。さあ、勝負だよファン!」
 びしっ! とファンを指差し、萌え……もとい燃えるレン。
 バックには虎……ではなく子猫のオーラが「うなー」と鳴いていた。
 ま、しゃーねーなと一言呟くと、ファンも呑気な隠居暮らしの顔から武道家の顔へと一変する。


 家の前にある開けた場所が普段の二人の手合わせの場所になっていた。
 広場での戦いは、以前のような森の中での遮蔽物だらけの戦いとは違い、身を隠すものはない。自然、正面からの技と技の応酬になる。
 自然と気配を一体化させ、相手の気配を読み、受け流すことに長けたファンのほうが不利だと最初はレンは思っていたが、今ではそんな考えは微塵も持っていない。
 師父のおかげか天性の才能かは知らないが、もともと強いのであるこのファンと言う男は。
 レンの実力は弱いどころか町でも1,2を争うまで成長しているにもかかわらず、ファンの前では見た目どおり大人と子供の差があった。
 しかしそれでも、攻撃が当たらないなら当たるようになるまで鍛え上げ、正面から戦うのがレンと言う少女のスタイルである。今回も、二人は小細工なしでぶつかり合っていた。

 相変わらずキレのあるスピードを生かし、突き、蹴り、手刀をくりだすレン。空を切るたびに心地いい風切り音が和音を奏でる。
 それを紙一重でかわしながらカウンターで掌底を狙うファン。普段はどちらかというと無愛想な感じの彼も、このときばかりは楽しそうな表情を隠そうともしていない。
 さらに、レンはその掌底を屈んでかわし、バランスを崩そうと懐に飛込むように体当たりをする。
 肩からの当身は寸分たがわず入る。だがファンの体勢は地に足が根付くかのように崩れない。
 逆にすかさず引こうとしたレンの服の裾を掴むと、軸足を回転させて上手から投げ飛ばす。
 しかしレンも慌てない。空中でくるくると猫のように回りながら、地面に叩き付けられないよう華麗に着地した。

「やるねっ」
 レンが構え直す。
「お前はスピードはあるけど、動きが単純なんだっての。
 直線的な動きばっかじゃ、次にどこ狙ってくるかバレバレだぞ」
「そんなの見極められるのはファンくらいだよー」
 ぷーと頬を膨らませながらレンが不満気に漏らす。
「まだまだ行くよっ」
 地を蹴り、レンが跳ぶ。背の高いファンの顔面を狙い、空中で左右の拳を叩き込む。
 それを回避し、反撃の回し蹴りを放つファン。だがそれはレンの予想通り。
 素早く両手を引っ込め、下から蹴り上げられるファンの足を両手で受け止める。
 その加速を利用し、受け止めた両手を作用点として、空中で静止していたレンは二段構えの跳躍を行う。
 ファンの頭上より高く上がると、レンは空中で横回転をかけながら必殺の後ろ回し蹴りを放つ。
 スピードと回転が二乗に乗った蹴りは目にも止まらぬ必殺必中の速さ。
 大気を揺るがす激しい衝撃音が起こる。
 だが、ファンの顔面を狙った一撃はかろうじてファンの左腕で防がれていた。それすらも事前に予想していたファンの防御が一瞬早かった。
 レンの足とファンの腕が共に激突の衝撃で痺れる。
 分かっていても回避しようのないはずの高速の一撃を簡単に防御され、悔しそうな表情のレン。
 一方で狐につままれたような顔のファン。
 その視線の先には、大きく身をよじって蹴りを放ったままの体勢のレン。
 そしてそのチャイナ服のスリットの奥に除く可愛い桃のような尻だった。


「…………」
 ついその二つに割れた柔らかそうな尻を凝視してしまうファン。もうちょっと足が開いていればその奥も見えたのに残念とか思ったり思ってなかったり。
 最初はファンの表情に「???」なレンだったが、自分の体勢とファンの目線からようやく現状を知る。
 ほどなくして重力に負けたレンの体がすとーんと地に落ちる。着地には成功したが、レンは両手でチャイナ服の下半身を抑えながら大きく後ずさった。
「ふ、ファンのスケベっ!」
 顔を真っ赤にして噛みつくように言う。ちょっとだけ目の端に浮かんだ涙が逆に可愛らしさを引き立てている。
「いや、だってよ……お前、また下着……」 
「仕方ないだろっ。こんな服着て下着なんかはけないってばっ」
 確かにチャイナ服では下着を履いていてはスリットから見えてしまい、逆にみっともない。だから下着をはかないのはある意味無理のないことではあるのだが。
 まあ、そんな服で足大きく開いてとび蹴りしちゃったレンたんもうっかりしていたということで。

「うー、見られたー! ボクのお尻見られたー!」
「……下着をつけない方が悪い。つーかあんな見てくださいと言わんばかりの蹴りをするほうが悪い」
「そんなことないもん! ぜったいぜったいファンが悪いっ!
 こ、こうなったら、今日こそ絶対に倒してやるんだからっ!!」
 涙目になりながら牙……もとい八重歯を剥き出しにするレン。
 これまで以上の闘気を放ちながらまっすぐに突っ込んで行く。
(おいおい、気合入ってんな……)
 困ったような表情を浮かべながら構えるファン。
「てやあぁぁ――っ!」
 流星群のごとき無数の正拳の嵐が放たれる。ただの連激では足元にも及ばない速度を誇るは、命中を重視し手数で攻める奥技・銀牙。
 休むことなく続く拳の応酬はすさまじい。一撃必殺ほどの重さは無いが、それでも一発でもまともに食らったらダメージは免れない。
 その連打の悉くを、ファンはかろうじて両手で捌く。
 しかし一瞬、巧みに拳を捌いた後にレンが体勢を崩した。その隙を見逃さず、腹部めがけてファンの掌底が放たれる。踏み込んだ大地がその衝撃で抉れる。
(さすが――でもっ!)
 回避できる間合いではないけど、防御なら間に合わない間合いじゃない。
 レンはそう判断し、とっさに腕を交差させ気をそこに集中させる。
 これなら重い一撃でも防御できる自信はあった。

 だが、ファンの腕はレンのガードに当たる寸前で止まる。
(っ!?)
 掌底はファンのフェイントだった。
 レンがその気も意識も腹部の方に集中させている間に、滑るように体を落とし本命の足払いをかける。
(し、しまっ――)
 気付いたときには手遅れであった。レンに防ぐ余裕はない。あっさりと両足を刈られ、地面に転ばされる。
 即座に起き上がろうとするレンの眼前に突きつけられるファンの拳。既に倒れた身体の上にはファンが馬乗りになり動きを封じていた。
 勝負ありである。


「うー、また負けた…」
「こういう引っかけにハマるようじゃまだまだだな。言ったろ、お前の動きは単純だって。これで俺の七勝零敗だな」
 ファンに馬乗りにされた体勢で悔しそうに唇を尖らせるレン。
「いいよ、次はあんな子供騙しになんか引っかからないからっ」
「その子供騙しに今回お前は引っかかったわけだけどな」
「つ、次はこうは行かないんだからっ!」
 子供のように(子供だが)バタバタと手足をバタつかせるレン。だが体格でふたまわりも勝るファンに馬乗りにされてはそれもむなしい抵抗であった。
 しかしいつまでたってもファンが降りようとしないので、レンは意図がつかめず頭上に疑問符を浮かべる。

「……ねえファン、ボクの負けだからそろそろ降りて欲しいんだけど……」
「ん――? そうだな、そのつもりだったけど気が変わった」
 わきわきと指を動かしながら、ニヤリと何か企むような満面の笑みを浮かべるファン。
「ふ、ファン? 手がいやらしい動きしてない?」
 嫌な予感を察して逃げようとするレンだが、もちろん抑えられた身体は一寸たりとも逃げられない。額に冷や汗が一筋流れる。
「フッフフ、さあ観念しろ子猫ちゃん――!」
「わ――っ!? ふぁ、ファンのケダモノ――――っ!!」

 過去六回は、いずれも室内の寝具の上で交わってきた二人。
 それだけに野外でする、というのはレンには予想外の展開だった。
「こ、こんなところで……するの?」
「ああ。その……そんな可愛い服を着てこられたら、なんか我慢できなくてな」
「え……」
 ファンの言葉に、レンの少女としての気持ちが素直に反応する。なんだかんだで可愛いといわれて悪い気はしないのか、抵抗しようともがいていた手足が止まる。
「ふ、ファンがしたいなら……その、いいけど……でも汚さないでねこの服」
 急にしおらしく、レンの体の力が抜ける。自信気な笑みを浮かべて頷くと、ファンはレンの体を持ち上げた。
「わわっ?」
 逆にファンが地面に横たわり、さらにレンを抱き寄せて体の上にレンを横たえる姿勢をとる。レンの平な胸がファンの胸元にチャイナ服越しに押し付けられる。
「これなら汚れないだろ?」
「あ……うん……んんっ」
 いきなり唇を奪われるレン。強く押し付けてくるファンの唇を、ほんのりとした桜色のレンの唇は柔らかく受け止める。


「む〜、んっ」
 さらに服の上から、ファンの右手がレンの尻を撫で回す。
 餅をこねるように手が円を描くたび、小さく柔らかいレンのお尻がふにふにと形を変える。
 しばらくその感触を楽しむように触り続けるファン。レンは恥ずかしそうに声を出そうとするが、合わさった唇の間からはくぐもった声しか漏れてこない。
 やがて満足した右手は次なる標的を求め、スリットの横から服の中へと侵入する。
「んーんー!!」
 肌に、直に指が触れる。レンの尻はつきたての餅のように暖かく、柔らかく、そしてすべすべしていて非常に触り心地がよかった。
 そのまま割れ目にそって指を内側へと滑らせる。
 びくん、とレンの体が反応する。
 尻の肉をうまくかきわけて、指先が両足の間へと割って入る。
 一瞬くすぐったそうな表情をしたレンだったが、指先が股の間の秘所に触れるととたんに快感に耐える、切なそうな表情に変わった。
 そのまま指を曲げ、中指の先をレンの膣内へと侵入させる。
 本格的な愛撫はまだだったために愛液で濡れていたりはしなかったが、そこは微かに湿りながらファンの指を受け入れた。
 くにゅ、と肉襞をかきわけるように中指の先が侵入していく。
「ん―、む―、んっ……ぷはあぁっ!!」
 ある程度入ったところで中を前後に擦ると、レンは思わず唇を話して大きく息をはいた。
 長い時間の口付けのせいか快感のせいかは分からないが、息を荒げながら既にどこか夢見がちにぼーっとした表情のレン。
 それを見ていたずらっぽい笑みを浮かべたファンが、秘所から指を抜くと両手で再びレンの体を持ち上げた。
「ん……なに……?」
「場所変更。レン、ちょっと逆になれ」
 ぼんやりと言われたままに逆向きになるレン。レンの顔はファンの下半身に、ファンの顔はレンの下半身に向く体勢になった。
「ひゃうっ?」
 ぺろん、とファンはチャイナ服の裾を捲り上げる。
 元々露出の多かった下半身は最後に隠していた布も大きく捲り上げられ、レンの下半身は尻から秘所から割れ目から全部丸見えになってしまう。
「や、やだ。恥ずかしいよ」
「そーは言っても、こうしないと土ついて汚れちまうだろ」
 空いた両手でレンの腰をつかむと、ぐい、と顔に下半身を近付けるファン。
 顔のすぐ目の前に、レンの大きく開かれた下半身が持ってこられた。
「――――!!」
 大事な所を全部丸見えにされ、恥ずかしさで言葉にならないレン。さらに彼女の目の前で、ファンの下半身が大きく膨らみ始めたものだからもうどうしていいのやら。


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