「ねえ、」
「んー?」
「最近先輩と会ってる?」
私はまたんー?と曖昧な回答で返事を濁らせた。右手で覚えたてのペン回しで遊ぶ。そうしたらにペンと奪い取られた。もう一度ねえと聞くに、返事の代わりに苦笑してみせる。
「何で?メールはしてんの?」
「してるよ」
「じゃあ何で?」
「何でって、そりゃァ向こうが忙しいからさ」
は、何も知らない。さんに会えなくて私がどれだけ寂しいか、なんて。ただでさえ卒業してから学校じゃ顔も見れないって言うのに。だけど、こうやって聞いてきてくれるだけで嬉しいよ。ありがとね、感謝してる。
「さんさァ、大学行ってからレポートレポート言い出してさ。そしたらバイトをかけ持ちし出して、シフトがどうのこうのって言ってるしさ…」
「…マジですか」
「大マジですよ」
会いたい、なんて、言えるわけがない。
「…さん寝不足らしいから、夜の電話も極力削ってますよ」
「……今度、遊び行こっか。気晴らしに」
「さんくす…」
顔の前にピースを作ってみせる。あの人の声の聞けない生活は、ちょっと耐えられない。、って呼んで欲しい。
「、今から会える?」
「、次の休みにデートしよか」
「、明日休みだろ?どっか行こ」
、、。元気を与えてくれる、魔法の呪文のように。聞きたいよ、会いたいよ、今すぐにでもあなたのもとに飛んで行きたいよ。飛んでいけたらいいのにな。
「もう少し落ち着いたら、言ってみるけど。それまでは待っとく」
「、次いつ会える?」そんなメールが来る日まで。
ダイヤモンドリリー