もうすぐバレンタイン。
女子達は今年のチョコは何にするとか、ラッピングどうしようとか、本命ってやっぱあげるのとか、友チョコしようねとか、色々語り合っている。あたしもその中の一人。
「今年はトリュフに挑戦してみようっかなー」
「頑張るねえ。うちはスタンダードなチョコで」
「スタンダードって…何を基準にスタンダードだよ」
いつもお母さんと一緒に作ってるからなあ…。今年は友チョコいっぱい作らなきゃいけないし、自分で作ってみようかな。
「は本命って…やっぱ作るよね」
「あったり前じゃない!」
「いーないーな!彼氏いる奴は!羨ましいぜちっくしょー」
「もっと言ってくれ」
あたしなんか今年も、今年も!友チョコだけだよ。本命も義理も何にもない。てか男子にチョコあげたことないから、今更って感じだし。何だかあげていいのか分らなくなって来たし。
この際言っちゃうけど、にあげたいんだよね。
「ま、無理なんだけど、実際」
「も頑張んなさい」
「へーい」
そう言っては席を立ってどこかへ行った。どうせ愛しの様の所へ行ったんでしょうね。
「えっとー、何個作ればいいのかな…。あ、部活もいるし」
「で、結局何個?」
「えー…四十個作れば足りるかな…………え?」
ついさっきまでが座っていた椅子に、今度はが座ってる。しかもちゃっかり何個?とか聞いて来てるし。
「さ、俺には作ってくれないの?」
「何でさ」
「だって友チョコって友達同士のチョコだろ?別に女の子同士じゃなくったっていいじゃんよー」
「余ったらね」
「け、余りモンかよ!」
…ここは素直に作って来てあげるよって言った方が良かったのかな…。いやいや、変な期待持たれちゃっても困るし、ね!変な期待持たせるようなこと言ったのはそっちなんだけどさ。
「義理でもいいから、お願い!義理の義理でもオッケーだから!」
「はいはい」
「よっしゃ!」
「特別に豪華なラッピングを用意しときます」
冗談半分で言ってみたらは一瞬驚いた顔を見せて、すぐ嬉しそうに笑った。
「ついでに愛のメッセージ入りの手紙なんかくれちゃったりしたら、俺すっげー嬉しいんだけどな」
バレンタイン当日、大好きの一言を書いた手紙を入れて、にチョコを渡してあげたら、俺もすっげー好きと、今まで見たこともないような笑顔と共に手を優しく握ってくれた。
本命でも義理でも友でも、あげることに関しては何も変わらないから。
Please, please me.