ただ嬉しいだけだよ。友達に、「って結構仲いいんだ」って言われた、こと。
「わっ」
 が急に渡してきた…正確には投げてきた手紙。最近こうやってから手紙を渡してくることが多くなった。内容は、あってないようなもんだけど。ドラマのこととか、いろいろ…話かければいいのに。
『今日、一緒に帰ろ――(^皿^)!!放課後待っててー』
 は手紙だと意外にテンションが高い。それが何だか面白くて、少し笑える。(^皿^)とか普通使うか?が傍にいたら、「何笑ってんの?」と言われそうだ。
『いいよー!』
 あたしはそれだけ手紙に書くと、に渡しに行く。
「はい」
「どもー」


「うん?」
「みんながいなくなったらな」
「うん」
 あたしはのこと好きだけど、はあたしのこと何て想ってるのか知らない。だから、まだ付き合ってない。まさかから「帰ろ」なんて言ってくるとはね、微塵にも思ってなかったよ。
「行くぞ」
「うん」
「持ってけ」
 そう言ってはあたしの自転車の籠にサブバッグを入れる。
「えーっ!ちょっとー、あたしそれでなくてもあんたより一つ持ち物多いのに」
「いいじゃん」
 はいつも走って学校に来る。ちなみに、あたしは自転車。
「チャリ貸して」
「え?うん」
「俺が引いてく」
「乗ってくんでしょ」
「お、…当たり」
 読めないって言うか、周りとはちょっと雰囲気が違う彼だから。最初はちょっと戸惑ったよ、だけど…やっぱ大好きなんだ。
「俺の家寄ってくから」
「いいけど、何で?」
「自転車取りに行く」
「あ、うん。分かった」
「このままお前の家は…ちょっときつい」
「だよねー。歩いたら一時間くらい」
「遠っ」
 ちょっと沈黙。だけど、二人きりでいるだけで嬉しいから。こういう静かな時間も嫌じゃないよ。
「行こか」
「うん」
 が家に寄ってあたしの家に向かう。少し大きめのイヤフォンをかけて、錆びれた自転車に乗ってきた。
「何か…ギーギー言ってない?自転車」
「中古で買ってさ…、自分で改造したらこうなった」
「馬鹿じゃんー」
「ははっ、うるせーな。でも速いんだぜ、気に入ってる」
「良かったじゃん」
「ギーギー言ってるけどな」
 ギーギー、カタンカタン…もうすぐチェーンが外れて壊れるんじゃないか、ってくらいな音。でも、は一回漕ぐ間に、あたしは二回くらい漕がなきゃついていけない。速いってのは、本当みたい。
「…お前、好きな奴誰?」
「……今言うか?」
「…何となく」
は?」
「ん?」
「好きな人」
「ああ……誰だろ、教えない」
 たまに凄く優しい声になるところとか、大好き。そういうときは決まって、「ん?」とか「何?」とか人の目をしっかり見てくる。あまり見てくるから、こっちが逸らしたくなるくらい。
「何だよー、自分も聞いてきたくせに」
「……ま、こうやって帰ってることも意味あるんだけど」
「…うん、って、え?意味?」
「意味」
「何の?」
「まあ…さあね」
 そうやって笑う。そうこうしてる間に、あたしの家に着いちゃった。
「じゃ…
「うん」
「…うん」
「……うん」
「…じゃ、明日な」
「うん…バイバイ」
 やっぱり、大好きなんだよ、
way back