「tiny」
「……たいにー?って何?」
「形容詞。比較級はtinier、最上級はtiniest。意味は人、物、事がとても小さい、ちっぽけな。類語はlittle。名詞はtininess」
「……で?」
「お前にぴったりの言葉」
つまりあたしが小さいと?ああ、そうですか。
「ひっど―――いっ!!」
「それはいくらなんでも酷いよ」と、あたしはの耳元で叫んでやった。そしたらは「何、大きいって?」と、口角を上げて薄ら笑った。
「少なくとも小さくはないよっ!だって百六十あるもんっ」
「だけど俺よりは小さい」
「当たり前じゃん!あんた百七十五あんじゃんよー」
「まだ成長中」
あたしの彼氏は身長百七十六センチもある。彼女のあたしは百六十一センチで止まりました。約十五センチ差…ベスト。
「うるっさいな!いいよ、小さくて。小さいのは可愛いんだ」
「だね」
「…、つっこんでよ」
「馬鹿かお前」といつもは飛んでくるはずで。彼氏のくせにあたしの言うこと否定するのがオチで。…調子狂うよ。
「や、だってが可愛いのは本当のことだし?」
「うるっさいな」
「俺がかっこいいのも事実だし?」
「…あほ」
そうあたしが言うと、「ばーか」とあたしの髪をくしゃくしゃして、声を上げて笑った。あたしはただ、幸せをかみ締めるだけ。
「かっこいい彼に可愛い彼女、身長差もばっちり」
「…うん?」
「おまけに俺とお前のテストの点数足して二で割ると、なんと平均点が出る!」
「ちょ、ちょっとっ!あんたが頭いいだけじゃんっ」
「いいねー。ベストカップルじゃん、俺ら」
「な?」嬉しそうに笑う君の表情が。あたしの肩に回した腕が。ぜんぶ、ぜんぶ、愛しくて。ぜんぶ、ぜんぶ、大切で。
ずっとずっと、離さないと思った。
tiny