先輩。大好きです。四月、先輩から一年生に配られたお菓子。その中の一つにメアドが書いてあった物があった。
「あ、メアド書いてある?それ俺のー。送ってきて!」
それから始まった、あたし達の関係。ただの先輩後輩なんだけど。かっこよくて人気者の先輩と関係が持てて、凄く凄く嬉しかったり。
「ちゃーん」
「あ、先輩っ」
「くあー!可愛いっ!!」
たまに廊下ですれ違うと、必ず手を振ってくれる。必ず声をかけて微笑んでくれる。そんなあなたの方が可愛いです、なんて男の人に向かって言える訳ではないけど。
そんなやり取りを見ていた先輩が、「ちゅーしろー」と小声で言う。
「誰だ、今ちゅーしろなんて言った奴!」
「だよー」
「お前、後でケツにバイブ突っ込むかんな!つか本気でちゅーする所だったからあ!!」
「おまっ、それ十八禁!ヤバイから!ちゃん見てるからー!」
「大丈夫、俺十八歳だから」
「そういう問題じゃねーだろ!」と先輩に突っ込まれる。それを「はい、どーどー」と治める先輩。軽い人なんだけど、何でこんなにもかっこいいと思ってしまうんだろう?
「ちゃーん?大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です!」
「お前のせいで大丈夫じゃねーだろ」
「うるせえ!てめえ、黙んねーとセックスすっぞ!」
「おー、怖。じゃあ逃げますかねー」
おかしい。でも、こんなおかしい彼が好きなのかもしれない。だって心臓がドキドキしてることを隠せないでいるんだから。
「…先輩」
「ん?」
「こんなあたしが先輩のこと、好きだって言ったら…、困りますか?」
あたしがそうやって振り絞ったような声で言うと、先輩はニコッと笑って両手を広げてみせた。
「よっしゃ来い!抱き締めてやるからよ!」
先輩。そんなあなたが大好きです。
先輩