往生際が悪いとゆうか、諦めが悪いとゆうか、ちょっと頑張りすぎやないか?なんてたまに思うわけでありまして。そんで見とるとだんだん呆れてきて、最終的には腹が立ってくるわけでもありまして。そんなんじゃいつまでたっても彼氏できへんぞ!と言いたくなるのでございます。そんな感じです。俺とあいつの関係というもんは。
あ、ごめんなさい。すっかり忘れてました。彼氏は俺です。
「う――――…」
「お前…できんなら、早よ諦めろや!」
「ちょい待ち!今できそうなんやってっ」
「明らかに無理やろ!」
「無理やない!」
今、このバカは床の隙間に挟まったゴミを取ろうと必死になって頑張っている。と言うか、ただ躍起になっているだけである。
掃除時間終了の鐘が鳴ってもう二時間が経とうとしている。察しの通りです。こいつはその二時間をこの小さな狭い隙間に挟まった、それも小さくて、めっちゃ小さいこんなゴミのために費やしているのです。なんで俺が付きあわないかんのや!はあ、殴りてえ。
「むむむむ…」
「もう俺帰んぞ」
「はあ?待ってや!あとちょっとなんやて」
「大概にしろや!もう腹立つなー、お前は…」
俺の言葉に耳を貸さないとは…どんな凄い集中力なんやて。その集中力の一パーセントでもええから、勉強に向けてくれへんかな、と思う。そしたら俺が勉強教えんでもよくなるわけやし。
「……っ取れたー!!」
「ご苦労さん。帰るぞ」
「うん!」
ゴミの直径…多分五ミリ程度。ほんと腹立つわー。なんでそんな五ミリ弱のゴミのために頑張らなあかんのやて!?マジ勘弁してほしーし。
「お前なー、そろそろ諦めるっつー単語覚えたほうがええと思うで?」
「えー?それは間違っとるやろ?」
キョトンとした顔で俺を見てくる、小動物。ちまちま歩きやがって。歩幅もっと広げろっつーのに、まったく。
なのにこいつから一向に離れられん俺もどうかしとる。本気でそう思う。多分が俺からは離れへんのもあると思うんやけど、どうもそれだけやないらしい。頑張れ、頑張るんや、!お前は男やろ!?
「お前は頑張りすぎなんやて!アホやろ?往生際が悪いんやて!」
「…おうじょうぎわ、って何?」
「バカ!お前いっぺん死んでこい!このアホ!」
「いっぺん死んだら戻ってこれへんやんっ!」
「お前はもうバカやない、アホや」
「どう違うんや、?」
「バカは治るけど、アホは治らんのや」
こいつは正真正銘のアホや。やっぱ俺がついてないとあかんのかなー。あー、嫌や。こいつに流される人生は、もう飽きてきた。たった十五年ちょいしか生きとらんのにな…。
寿命、三十年は縮んだな。つか、縮むわ。
「アホ!」
「ひどいよーっ」
それもまた、アリ…なのか?
それでも君がいい