『あんたが好き』
 電話で言ったその言葉の返事に、
『ごめん。さんのこと好きな奴ほかにいるから、そいつらのこと見てやってほしい。けど、気持ちは嬉しかったから受け取っとく』
 そんな優しい手紙が来たのは、三か月前。
 卒業して高校も決まっては携帯を買った。仲のいい男友達にメアドを聞いて私はドキドキ送信。
 制服のボタンが欲しかった、どうしても。第二なんてフられたから言えないし、だから友達として第一ボタン。いい思い出として、記念として。
 『おはよー、さん。私のわがまま聞いてくれー!』
 『いいよ!何何?』
「え…いいの!!?こんなにすんなり行くとは思わなかった…」
 『いいの?制服のボタンほしいなーって』
 『いーよ。どこの?
 『どこでもいいよ』
 『が決めて』
 初めて名前で呼ばれた。いつもなら「」とか、「さん」って呼ぶのに。
 『じゃ、第一かな?よろしくー』
 第二って言ったら、何か変わってたかな。
 『いつ持ってけばいい?』
 『いつでもいいよ!毎日暇だし』
 『じゃあいつ?』
 『明日は駄目?二時くらいにそっちに行くわ』
 『俺がお前ん家行くから』
 『さっすがさん!かっこいー!』
 『あざーす!じゃ、明日な』
 またあんたのことを想いそうだから、そういう優しさはやめて欲しい。って呼ばないで欲しい。あなたのことまた好きになっちゃうよ。ねえ、。この気持ちがあったら、全部全部壊れちゃう。どうすればいいのかな?時間が経てば、あなたのこと忘れるかな?また、友達に戻れるかな?
その手を振り払う勇気