幼い目のすぐ横を
流星群が火花を散らして肌を弾いていった
ごく稀に創られることがある青
その色に染まってゆく半身
夜に、水音が聞こえてくるのは誰のせいだ
あなたが黙ったままでいても
わたしは憤りも諦観も表さないでいてくれた

腕は、この琴線を爪弾いている
だれひとりも居らず、見えない廊下へ
歩いていく、頑丈なさだめから外れるために、嘘を連れて
腕は、この記憶を捩じっている
だれひとりも、あなたも、居ない夜へ
進んでいく、螺旋の感覚に喉を震わすために、窓を開けて
腕は、緊張を振るい壊している
だれか居ても、あなたは居ない宇宙へ
駆けていく、鏡や鞄は残していく、傷だらけの腕を抱えて