どこにも埋められるスペースがない
包装紙から転がり落ちた、だだもれの甘みと靴音
それは後から後からついてきて、いつか私を追い詰める

晴れの両目もまた、曇っているので今日は密やかにあるこう
遮蔽物などいっさい見当たらない道端で、私の存在は湿気た光とまじって曖昧になり
区別がつかなくなりそうだということに呆然としながらあるく
鏡のあちらに出かけたことなんて一度もなかったはずなのに
過ぎるのはあなたの思い通りと、私の思うつぼ

火は完成しないうちに消え、船は花のように燃えてしまった
非現実と交わり、たゆたう市街の岸辺に着くことはもうない
この目はちゃんと見えていないのかもしれない、けれど、私の髪は長くないのだ
塔のてっぺんからは海が見えたが、遂に便りはこなかった
らせん状の階段がはるかに続いていくのを、私が下りるたびに夜は加速したがる
いつまでもここにいてくれるひとを好きになりたかったと、慟哭を抑えようともせずにいたので

たどり、つきたかったのは、永遠さえ埋めたてられる場所
百年も待たずに会えた、抱きかかえた群せい、フラグメント
白日は流れながれて遂に落ちるが、雲は流れながれてそこにある
私はただ原生の骨組みを埋葬させてほしかっただけで
あなたが葬りたい私には興味なかった

はじめての葬送曲は初夏が携えたのを聞く
その時のことはわすれていない、いやわすれてしまった、わすれられない、
にくらしかった、殺してしまえばよかった、殺されたかったんじゃなくて、
好きだった、愛していたというのなら、それはすべて嘘であれば良かった

嘘じゃなかった、と今でも思うのだろうか?
思わないと思うからこそ、それが嘘になるのだろうか?

こたえはある
こたえはあるが、
夜へ加速し始める